私のバイブルの一つをご紹介します。
アズマカナコさんの著書。
出会いは、2年ほど前、図書館で手に取ったことがきっかけでした。
まだヨチヨチの長女の手を引いて、取りあえず暇つぶしに読む本を!と急いで手に取ったこの本。
なにこれ~また、突飛な節約本かしら??
くらいにしか思っていなかったのですが、読み進めるうちに衝撃の嵐。
読み終える前に、アマゾンで注文したのを覚えています。
これは手元に置いておきたい本だと心から思いました。
ミニマリストが流行りのようになっていますが、先駆けのおひとりではないかと思っています。
むしろ、それをはるかに超越しているような。
モノを減らそうという発想は一切なく、自分に必要な最低限のモノを大切に、自分の身の丈の生活を大切に、家族や自然を大切に。
静かで、強い芯をもって、生活を楽しまれている、そんなアズマカナコさんの大ファンになりました。
「身の丈」について考える
本の前書きから引用します。
洗濯機がなくても、たらいがあればいい。
掃除機がなくても、ホウキがあればいい。
冷蔵庫がなくても、保存食があればいい。
決して無理をしているのではなく、このほうが私は好き。
ただそれだけなんです 。
よく「変わっていますね」と言われます。でも、私にとってはこれが普通です。
お金をかけずに、手間をかける
こうした生活こそが自分にとって最高に「贅沢」だと思うのです。
本の中では、家電製品や「便利なもの」に頼らず、自分の手を使って丁寧な暮らしを営むやり方が、紹介されています。
保存食の作り方、少ない服を着まわすオシャレの方法、古いものを大切にする暮らし、顔の見えるつながりのある生活・・・
暮らし方自体は昭和の香りがプンプンするのに、むしろ新しくて、斬新で、素敵です。
読む時々によって、印象に残る章や、カナコさんのメッセージが変わるのも、私にとってのバイブルたる所以です。
いつ読んでも、今必要としていたメッセージが本の中に書かれていて、自分の暮らしについて立ち止まって考えたいときには必ずお世話になっています。
おとといの記事で触れたように、今自分の中で大きく膨らんでいる関心ごとは「食の安全性」。
それと「身の丈の生活」ということです。
この本に出合うまでは「身の丈の生活」というのは、自分の収入に見合った暮らしをすることだと思っていました。
要は、贅沢を戒める意味合いの言葉だと理解していたのです。
でも、アズマカナコさんは違う使い方をされていて、私はそれがすごく好きです。
技術の進歩によって、人は自分たちができること以上の力を手に入れました。
それは便利なこともあるのですが、やはり本来は「身の丈に合った」生活が一番なのではないでしょうか。
私は身の丈の生活が一番、自分らしくて心地よいと思うのです。
(中略)
今はコンビニやインターネットなど便利なものができて、一人で暮らすことが簡単にできるようになりました。
家の中にいても、たいていのことはできてしまいます。
外に出たくなければ宅配サービスを利用すればいい。
ただ、周りの人とのつながりは希薄になり、孤独という代償をはらうことになります。
こんな風にも書かれています。
あと意識しているのは「地産地消」です。その土地でできるものを食べるのが、一番自然なことだからです。
昔の人は今のように毎日肉や魚を食べられたわけではありませんでした。でも健康に生きていたわけです。
現代は、肉も魚も外国からどんどん輸入されて毎日のように食卓に上がるようになりましたが、海を越えて食べ物を手に入れる生き物は人間だけ。
他の動物は自分で移動できる範囲で手に入るものを食べているわけです。
人間とほかの動物を比べるのは極端かもしれませんが、地産地消が環境的にも健康的にもベストなのではないでしょうか。
これらを読んで、「身の丈の生活」とは、自分の力を越えずに、自然に感謝しながら、自分もその一部だということを自覚して暮らすことなのかな、と考えるようになりました。
食だけではなく、この「身の丈」の考え方は、私の生活全般にじわじわと影響を広げていています。
石鹸洗濯、布ナプキン・おむつ、ナチュラルお掃除、洋服の選び方(化繊は買わない)…今まで記事にしてきたもののベースはすべてこの「身の丈」にあります。
環境に良いことを!なんていいません。
自分の暮らしが自然の迷惑にならないようこじんまりと暮らすことが、ある意味目標かな、と思っています。
「食の安全」×「身の丈の暮らし」=「生活クラブ」
ここのところ、ずっと悶々と考えていたのは、食の安全性と「身の丈の生活」の兼ね合いでした。
自分たちの健康の事だけを考えたら、日本中から旬の、無農薬の野菜を取り寄せるのが手っ取り早くていいのかもしれない。
でも、それで本当にいいのかな。
おとといの記事にも少し書きましたが、自分たちの食べるものを、遠くから、わざわざ梱包して、たくさんの輸送エネルギーを使って運んでもらうことは、はたして「身の丈」か。
自分の見えないところで、自然に迷惑をかけているのではないか。
ただ、私の住んでいる地域では、「地産地消」のみで安全性を保障された食べ物を得ようと思うと、たくさんの下調べや、足を使って(場合によっては電車を使って)食べ物を得ることが必要となります。
それは現実的ではない。
そこで、私がとった結論が「生活クラブ」です。
生活クラブについては、後日改めて紹介させてください。
オズさんも最近始められたとのこと。オズさんの記事が今回の選択を少なからず後押してくださっています。感謝いたしております。。
以前、実は1年ほど「生活クラブ」にお世話になっていたことがあり、そのおかげでできたご近所さんとのつながりもあります。
ただ、何しろ、当時の私には、扱われている消費財(生活クラブでは「商品」という言葉は使いません)が高かった・・・
そのうえ、毎回8品以上買わなくてはいけないという縛りもあり、金銭的に続けられなくなり脱退した経緯があります。
正直、あのころと比べて家計が裕福になったわけではないので、生活クラブを利用するにはしっかりとしたやりくりが必要になります。
ただ、今回は「安全性」にきちんとした対価を払う、という意識が強いため、以前のような「高級」感はかんじません。
悩みぬいた結果、食の安全を確保しながら、自然に迷惑をかけない「身の丈の暮らし」を実現するのにベストな方法だと思っています。
「生活クラブ」については、また後日ご紹介させてください。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
(P.S. Hさん、友達紹介ありがとうございました!)