※この記事は昨晩書いたものを修正し、朝更新しています。
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ここ最近、何だかモヤモヤすることが多くて、今朝は一人で早起きをして、散歩がてら近所の神社にお参りをしました。
朝6時。
帰宅途中、いつも長女と幼稚園の帰りに通る、庭に可愛いサクランボの木のあるお宅の前で、奥さんに出会いました。
おはようございます。
挨拶を交わし、ふと気になっていたサクランボについてお話をふると、「そうだ、お嬢さんたちに持って行ってあげて」と、可愛いおすそわけを頂きました。
真っ赤な、宝石みたいなサクランボ。
娘たちの輝く笑顔が見たくて、ワクワクしながら、子どもたちが起きてくるのを待つ。
あ~なんて幸せなんだろう、って、思いました。
子どもたちは、お店で売っているサクランボをまだ見たことがありません。
彼女たちにとっての「初めてのサクランボ」は、「ご近所さんからいただいた、ちょっぴりすっぱくて、宝石みたいに輝いてる小さなサクランボ」。
こんな小さなことだけど、素敵な贈り物ができた気がして、心が温かい。
マキさんの原点がまぶしくて。『持たない四季の暮らし』を読みました
とても素敵な本を読みました。
私がブログを始めようと思ったきっかけを与えてくださった、シンプルライフ研究家のマキさん。
1年をかけて、マキさんの、暮らしと、子どもたちへの思いを詰め込んだ新刊とあって、発売前から予約して、今か今かと待ちわびました。
今まで私は不思議で仕方がありませんでした。
ご自身も、著書やブログの中で何度も「ジャンキーな暮らし」と告白されているように、東京の子育て世代を見まわしたら、どこにでもいそうな、「普通の暮らし」をされていたマキさんが、なぜ、ここまで、できたのだろう?って。(マキさん、ものすごく失礼な物言いですみませんっ汗)
ブログ『エコナセイカツ』を読んでいらっしゃる方も多いのではないかと思うのですが、もう、本当に、究極に素敵すぎるのです。
そして、何より、楽しそう。
憧れて、私も色々真似してみていますが、マキさんのようにはできません。なんでなんだろう・・・と思っていました。やっぱり、カリスマ的存在なのだな、と。
でも、この本を読んで、ああ、そういうことか、と腑に落ちるところがありました。
私もマキさんも、東京で子どもを産み、東京で子育てをしている。
女の子二人。ここも同じ。
私自身は、名古屋の、田舎でも都会でもない、何とも中途半端な街で育ちました。
田んぼや畑はまだ残っていたし、小学生の頃は、カエルやザリガニを捕まえて遊びました。
蝶を幼虫から育てたり、セミを虫かご一杯になるまで捕まえたり・・・
それなりに自然と一緒に過ごしていた。
でも、暮らし、特に食にまつわるあれこれは、スーパーや生協で「買う物」だと思って育ってきました。
だから、みそを作る、梅を漬ける、干し野菜を作る、漬物を漬ける、そういったいわゆる「丁寧な暮らし」の代表選手たちは、“わざわざやるもの”で、“憧れの家仕事”のように感じ、決して当たり前のものとして、自分の暮らしの中になじんできませんでした。
マキさんの暮らしの背景には、必ず、マキさん自身とお母さんの温かい記憶があるのです。
お母さんの漬けた漬物も、みそも、桜餅も、私は食べたことがありません。
だから、正直、読んでいてマキさんが心から羨ましかった。
ああ、そういうことか。
マキさんの暮らしが丁寧で、人を引き付ける温かさがあふれているのは、マキさんの中にある、「お母さんとの記憶」の積み重ねがあるからなのだな、と本を読んで思いました。
トトロの世界、自然と暮らす
本のあとがきがとても優しく、私は大好きです。
母になって子どもと一緒に見る『となりのトトロ』は、どうしても草壁家の素朴な暮らしぶりの方に目が行ってしまうのです。引っ越しの時の荷物の少なさや、井戸式の台所。羽釜で炊くご飯や、炭火で焼くめざし。川で冷やしたキュウリを食べ、とうもろこしを畑でもぎる。あー、なんて理想的な暮らしなんだろう。
読んでいて、私が話しているのかと思うくらい、トトロの見方が同じで、笑ってしまいました。
すぐに全部は無理だけど、トトロの世界のように、全身で季節を感じ、自然と生きる、そんな暮らしの知恵を、子どもたちに体験させてあげたい。
私の中にはないけれど、今、私が娘たちのなかに、「トトロの記憶」を積み上げてあげたい。
そんな風に思いました。
私の理想の母は、「私の母」
こんな風に書いてきましたが、私も、自分の母が理想の母親です。
「お母さんのような、お母さんになりたい」と心から思います。
それは、言葉ではうまく言えない、母の大きさだったり、包み込んでくれる温かさだったり、そういう感覚的なもの。
何があっても、お母さんだけは、自分の味方でいてくれる。そんな絶大な信頼感と安心感。
加えて、一緒に季節の暮らしを、手作りを楽しみながら、一つ一つ記憶として子どもたちに贈ることができたら、、、
都会生まれの都会育ち、生粋の東京人として育っていく彼女たちの中に、トトロの世界のように温かで、素朴で、自然の恵みと美しさを隅々まで味わう暮らしを「お母さんと一緒に」営む。
宝物の記憶を、一つでも贈りたい。そう思ったのでした。
物がなくても、お金がなくても、自分の手で人生を楽しく、暮らしていける。
そんなことを子どもたちが感じてくれたらいいな。
私自身が、子育てを通して、自分の中に宝物の記憶を重ねていきたいな。
今朝頂いたサクランボの葉っぱ。
種類は少し違うけど、塩漬けにして、桜餅を作ってみよう。
そんな小さなワクワクに気づかせてくれた、マキさんの『持たない四季の暮らし』に感謝です。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
是非じっくり手に取って、大切に読みたい一冊です。☟