今朝の記事に引き続き、本から学んだことのアウトプット、後編です。
「仕事」、「私事」、「志事」
本の中に、3つの「しごと」という考え方が述べられています。
「仕事」という字は「誰かに仕える事」と書きます。
まさしく、会社や上司に仕えることが「仕事」なわけです。 (p.173)
32歳で会社を飛び出さざるを得なかった著者の、サラリーマン時代はまさに、「仕事」。いや、「死事」だったと、著者自身も回想しています。
私自身は、生きるための収入を得るために従事する事=「仕事」と理解しました。
では、成幸者たちの「しごと」はどんなものか?
一つは「私事」です。つまり、自分のために何かをやるということです。
しかも、成幸者たちは、前にも書いたように、自分の好きな事や得意な事しかしません。なぜかというと、何事も嫌々やっていては、自分だけでなく周りの人たちも不幸にしてしまうということを、彼らは知っているからです。(p.174)
また、さらに上を目指すのであれば、「しごと」を「私事」にとどめず、「志事」の域まで到達させることを目指すことを、著者は説いています。
成幸者たちは、自分のためだけではなく、人の役に立つんだという使命感を持って物事に取り組んでいます。(p.176)
つまり、自分のためだけでなく、誰かのために、見返りを求めず、ただひたすらにはたらくという事。
それ自体が自分の「幸せ」となる生き方=「志事」だと、私自身は理解しました。
(著者は“誰かを応援すればするほど、必ずどこかからリターンが得られる”と説明していましたが、そこは理解はできるけれど、少し共感できず。苦笑)
「WHY?」を明確に持つことの大切さ
終章で、鳥居氏自身が大富豪から直接学んだことがまとめられています。
これも非常に考えさせられました。
ジムはこんなことも言っていました。
「億万長者になるという目標を達成したければ、それを達成することによって自分はどのような人間になりたいのかという目標を設定することが必要だ」と。(p.223)
成幸で一番大切なのは、「成幸したい理由」すなわち「WHY?」を明確にする事。(p.224)
ちなみに、世界一の成功哲学者である大富豪ジム・ローンの「WHY?」は、ガールスカウトの女の子が、奉仕のために売りに来たクッキーを、たった1ドルの持ち合わせがなく買ってあげられなかったばかりか、「昨日沢山買ったからいらない」という見栄の嘘をつかなくてはいけなかったエピソードが「WHY?」なのだそうです。
鳥居氏は、「もう二度とあんなサラリーマン生活に戻ってたまるか」が「WHY?」。
成幸をつかみ取るのに、カッコいい動機なんて必要ないのだな、とこの二人の例から感じました。
私の「志事」、私の「WHY?」
私自身は、生まれてこの方、「お金持ちになりたい」とか「億万長者になりたい」なんていうことを思ったことがありませんでした。
いや、「宝くじで100万円くらい当たらないかな~」なんていう妄想はしますよ、たまには。笑
何となく、ガメツイ感じがしてしまうというか、大っぴらに「お金持ちになりたい!」なんて、大の大人が言う事ではないと思っていました。
この本を読んで生まれて初めて、「お金持ちになりたい。成幸者になりたい。」と素直に思った自分がいたことに、自分自身が一番驚いたと思います。
私の「志事」ってなんだろう?
「私事」の一つは、教室「ななほし」なのだと思います。
手作りの教材、手作りの教室で、子どもたちの笑顔を迎え入れたい。お母さんたちが、自分自身の輝く時間を取り戻すお手伝いがしたい。
自分が単純に楽しくて仕方がない「私事」、それが今の私にとっての「ななほし」なのだと思います。
では、「志事」は?
「地域の中にななほしを根付かせたい、障害のある子も、ない子も、お母さんたちも、皆が集って、名前を呼びあって、安心して過ごせる居場所を作りたい」
自分の中でこんな思いが大きく育ってきていることに気づきました。
私にとっての「志事」、そして「WHY?」の重なるところが、この思いなのです。
決して贅沢をしたいという事ではなく、お金に縛られて、お金のために働かなくてはいけない状況を脱したいと、そして、自分の志す形を作り上げるために、全力で打ち込める精神的余裕を手に入れられるくらいの、お金が欲しいと、素直に思いました。
私の描く「ななほし」では、障害のある子も、無い子も、皆が集い、もちろん、学習もするし、一緒におやつも食べるし、名前を呼びあうし、家族同士も、“普通の近所付合い”が自然に広がっていく。そんなあたたかな「場」。
そのためには、物理的に、ある程度広い場所が必要だし、協力してくれる人も必要。
私自身が生計を立てることが、「ななほし」にかかってしまうと、ある程度の利用料をいただく、という運営の選択肢しかなくなってしまう。
でも、それでは、「お金」という一つの垣根ができてしまう。
実際にどんな形態で「志事」が進んでいくかなんて、今はまだわからない。
でも、初めから「お金」が原因で選択の幅を狭めたくない。
余計なことは考えたくない。そこに集まる人たちの事だけを考えていたい。だから、それだけの経済的な安心感が欲しい。
具体的に、「成幸者」になる方法が分かった!というわけではないけれど、お金についてこんなにも真面目に、積極的に向き合って感がる機会を与えてくれた、鳥居祐一さんと、著書、そして、出会わせてくれたブロガーのみのりさんに感謝したい。
私にとっては、こんなにも素晴らしい本でした。
「お金」というと、何となくタブー視しがちなキーワードかもしれません。
私自身がそうでした。
でも、しっかりと自分の内面と向き合って、お金の意味を考えることは、人生にとって決して無駄な事ではないと思います。
この本が、そして、私の紹介記事が、誰かの人生を切り開くきっかけになれば、こんな嬉しいことはありません。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。